経営者インタービュー詳細
VOL.101
- 投稿日:2023.5.24
- 編集日:2023.5.24
お客様・家族社員・協力会社その全ての存在がモチベーションの源
有限会社エムエーオー
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代表取締役髙橋 正雄
高校を卒業してから、今の業界とは全く違う業界で一般的なサラリーマンをやっていました。そこでの仕事はとてもやりがいもあって待遇も良く満足していました。しかし、そこでのある日、「営業部に来ないか?」と社内異動の声が掛かったんです。そして、この声が掛かったとき私は、会社が認めるほどの実力が自分にはあると思い込んで、他で自分を試してみたいと思って退職したんです。しかし、退職したものの目が行くのは好条件の求人ばかりです。条件が良い会社に行くと、当然ですが簡単ではないキツイ仕事な訳です。そして、仕事がきついからと退職してしまう。更に、「何で前の会社辞めたんやろ…。」なんて後悔する訳です。そんなことをしばらく繰り返していました。そして、どの勤める会社も給料は良くても25万円位でした。「俺の人生は25万円の人生か・・・。」そんな風に人生を悲観していました。そんな時に、「住宅のクロス屋やったら、月40万円位になるで!」という話しが耳に入ったんです。それを聞いて当時の私は、早速内装工事のクロス屋さんに転職しました。そして、3か月間だけ修行してすぐに独立してクロス屋をはじめました。これが、この業界に入って独立したキッカケです。
3か月で独立した訳ですから、技術なんてまだまだ未熟でした。ですが、当時の日本はバブル真っ只中。仕事は沢山ありました。習うより慣れろで、現場の数をこなすことで技術を付けて行きました。そして、色々な現場で仕事をする中で、分譲マンションでの仕事があったんです。この時に、「こんな仕事もいいな。」と感じたんです。それから、分譲マンションの仕事を取ろうとチラシを撒いたんです。この時の広告のメインキャッチコピーにしたのが、「マンションリフォーム専門店」だったんですね。それまでは、工務店さん等の下請けをすることが多かったのですが、マンションリフォーム専門店として動き出してからはお客様と直接やり取りをするようになったので、お金儲けだけではなく仕事をすることそのものに対しての喜びも感じるようになりました。また、マンションリフォーム専門店で展開するからには法人でないといけないだろうとのことで平成8年に法人化しました。
弊社は現在でも少数精鋭で組織を運営しています。ですから、私自身、経営者や社長というよりも親方の意識が強いように感じています。ですから、社員の皆対しても何かをやれと指示をするなんて言うことはありません。気付いたことは自分でやる。自分で動く。大切にしているのは、そういう考え方ですね。
私は、職人ではありませんので、実際の現場では職人さんたちが仕事をしてくれます。その職人さんたちが仕事をしやすい環境作りをすることに最も時間と気を使っています。なぜなら、職人さが気持ちよく仕事を出来る環境を私が整えて喜んでくれれば、それがそのままお客様の喜びに通じると考えているからなんです。ですから、朝から晩まで色々な現場を走り回っていますが、全ては職人さん達の仕事のやり易い環境作りのためです。
今から約15年前。会社の20周年のタイミングで5億円の売上を目指そうとしたんです。そして、それを達成するために人に投資をしてどんどん採用して社員を増やしたんです。しかし、結果は全く上手くいかず赤字に転落しました。そして、ただ業績が赤字に転落するだけではなく、あらゆることがガタガタになりました。この時に、売上げよりも自分の目の届く範囲で、しっかりお客様に喜んで貰おうという思いを軸に全てを見直しました。
弊社が仕事を出来ているのは、私以外の社員の皆と協力会社の皆さんのお陰です。協力会社の皆さんは、弊社が依頼した仕事に対してエムエーオーとして仕事に取り組んでくださいます。ですから、お客様からお客様をご紹介頂けます。本当に感謝しかありません。こんな話をすると、どういう教育や指導をしたのか聞かれることがあるのですが、指導も教育も何もしたことがないんです。私は、本当に人に恵まれていると感じています。
「継続すること。」そう考えています。15年前の苦い経験があるからというのもありますが、私が管理できる範囲で、私自身や社員の皆さん、そして協力業者の皆さんと楽しく仕事をして、お客様に対しては全員一丸となって出来る限りのことをして喜んで頂こうと考えています。これから先もマンションリフォームの専門店として、そしてマンションリフォームの専門家として、一日一日しっかり出来ることをやっていくことをコツコツ継続していきます。