経営者インタービュー詳細
VOL.103
- 投稿日:2023.5.24
- 編集日:2023.5.24
儲かるだけでは意味がないんですお客様に喜んで頂かないと
有限会社ヤマコー
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取締役山下 大輔
私は、高校時代に魚屋でアルバイトをしていたんですね。その当時は、卒業したら板前にでもなろうかなんて考えていました。しかし、そんな時に大工の父から「一回、大工の手伝いに来てみるか?」と声を掛けられたんですね。今思うと父は、私と仕事をしたかったんだろうなと思います。そして、大工の手伝いに行ったのですが、魚屋の仕事よりも大工仕事の方が私に合っていたようでドンドンのめり込んでいきました。その勢いのまま、父の元での大工の修業がスタートしたんです。当時の仕事はと言うと、工務店や不動産会社からの下請けでした。そんな中、かわいがって頂いていた工務店の社長から、「一人の大工では、実績や世間的な信用を勝ち取れないまま終わるぞ!」と言われたんです。そう言われて私は単純に、「そんなの嫌や!」と思いました。それから、独立を強く意識しだし、それに向けて動いていきました。そして、いざ独立となったときに、先程の工務店社長から「どうせやるなら法人にした方が良い!」とアドバイスをもらい、平成16年に弊社を設立しました。
今でこそ、ホームページやその辺りの発信媒体では「元大工」と謳っていますが、創業当時はバリバリの大工でした。創業間もない時期は、独立前と同様に工務店や不動産会社の下請けをしていましたが、次第に個人のお客様から仕事のご依頼を直接頂くようになったんです。それから、徐々に下請けから元請けの体制に移行させ、少しづつ現場を離れ管理に回るようになりました。そして、現場を離れ管理だけをするようになったのは創業から2年程経過した頃でした。この頃から、「元大工」と謳うようになりました。
とにかく、お客様には喜んで頂かないと意味がないんですよ。お客様に喜んで頂くために、徹底的にお客様の立場に立って考えるようにしています。この時に、10年間大工として修行していた経験が活きているように思います。また、工事の規模や工事代金の大小に関わらずお客様の期待を上回れるように、120%の納得をして頂けるように仕事に取り組んでいます。
私は元大工ですから、職人を連れてこないと分かりませんなんてことは言いません。確かに全部が全部わかる訳ではありませんので、いい加減なことは言えませんが、一般的なリフォーム会社の営業担当さんより建物の構造的なことや工事内容について熟知しているのは事実です。そういった専門家の目線で現場を判断し、提案させて頂けることで安心感も提供しているように思います。これが、弊社の特徴でありお客様への貢献と言えるのだと考えています。また、これからは、「お客様以上にお客様のお家を管理する」という目的の元、お客様ごとの「お家のカルテ」を作成し、末永くとことん徹底的にお客様のアフタフォローを行い、圧倒的な安心感をご提供しようと計画しています。
週一回ミーティングをしているのですが、その時に私の思いを話すようにしています。また、ミーティングの時には毎回、「逆の立場に立って考えて欲しい。自分がされたらどう思うか、どう感じるかを考えて欲しい。」ということを言い続けています。そして、皆の思いが一致しているか?というのも確認しています。
今年、不動産売買の会社を作ったんですね。なぜかというと、新築で家を建てるにしても、中古物件を買ってリフォームをするにしても、「物件探しから始めたいお客様」や、逆に「物件を売却したいお客様」の力になりたいという思いからなんです。今までは、そのようなお話を頂くと不動産業者さんを紹介していたのですが、これからは弊社でワンストップで対応していきたいと考えています。その不動産会社を運営していくための戦略策定や、土地探しや物件探しに相当の時間を使っています。
工務店がベースにある不動産業。これを何としても成功させたいですね。土地を仕入れて、売建てや建売りの分譲地を開発して、「ヤマコータウン」なんていう街の開発が出来ると最高ですね。また、新しい会社を作り不動産業という今までとは違う別の角度から住宅を見ることで、また違う気付きや発見があると考えています。その発見を工務店にも反映させブラッシュアップしていく。そのようにして、工務店と不動産業の両輪を上手く回して、今よりももっとお客様に喜んで頂ける会社にしていきたいと考えています。