経営者インタービュー詳細
VOL.4
- 投稿日:2023.5.23
- 編集日:2023.5.23
事業に必要な営業許可を取り事業の拡大のお手伝いをする それが行政書士の仕事です
行政書士梶川法務事務所
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代表梶川 佐穂子
学生時代から行政書士を目指していたなんて言うことは全くありませんでした。大学時代は、大阪外国語大学でアラビア語を専攻していたのですが、宗教や文化の影響でアラビア語を生かせるような就職先があるのは男性ばかりでした。だからといって、アラビア語関連の研究者になるほど「コレを突き詰めて研究したい!」というようなこともありませんでした。ですから、「まぁ、何とかなるかな・・・。」なんて思いながら時間に身を任せ就職活動をして卒業し一般企業に就職しました。それから結婚を機に退職して専業主婦をしていました。その後、あることをキッカケに正社員で働かないといけないとなったとき、目立つキャリアもなく、仕事を離れて専業主婦の期間が長かった私には思うように正社員としての仕事先が見つからなかったんです。そんな時に、学生時代に友人が、「宅建と行政書士の資格を持ってたら困らへん!」という話をしていたのを思い出したんです。それをキッカケに資格を取ることを決めたのですが、問題は宅建と行政書士のどちらを取るかです。それを考えたときに、宅建は不動産業界の中だけだけど、行政書士は業界が限定されていないので幅が広そう。と、そんな風に思って行政書士の資格取得を目指したんです。それから、パートをしながら家事も育児もして、睡眠時間を削って勉強をして4年かかりましたが取ることが出来ました。それが2012年で、翌年2013年にこの事務所を開業しました。
まず、アラビア語を専攻した理由からお話すると、小学校の時に取っていた学研の付録にツタンカーメンのエンドウ豆の栽培キットがついていて、それをキッカケに古代エジプト文明に興味を持つようになったんです。小さい頃は、考古学を勉強したいなとか考えていたのですが、高校生になったころには、あの地域の人たちは一体何を考えてるんやろ?ということに興味を持つようになったんです。そして、それなら言葉を学べば何を考えているか知ることが出来るんじゃないか!?と思って大学でアラビア語を専攻したんです。大学を卒業してからそういった世界とはしばらく縁がなかったのですが、現在ではクライアントの半数以上がムスリムの皆様なので回り回って昔と今が繋がった感じです。で、資格を取ってすぐに独立したのはこの業界ってそういうのは珍しい話ではないんですよ。
私の仕事は、必要な許可を取って事業のさらなる拡大のお手伝いをすることなのです。というのも、日本では許認可が無いと出来ないビジネスが多いので、そういったお手伝いをすることが事業者の皆様に対する貢献だと考えています。また、事業者の皆様以外にも特に力を入れているのが、外国人の在留資格に関する手続きです。在留資格というのは、「外国人のビザ」と言われているのですが、これが無いと日本で長期的に暮らしていくことが出来ないんです。このように、外国人の皆様の最初の一歩をサポートすることが私の仕事であり貢献だと考えています。
自分の仕事に直接関わらないようなことであっても出来る限り相談には乗るようにしています。中には、「日本語読めへんから読んで!」と私の仕事と全然関係のない話を持って来られる外国人の方もいらっしゃいますが、自分の仕事じゃないからといって無下に断るなんて言うことはしません。そういうことも含めて長期的なサポートをしていきたいと考えいています。
2017年2018年、このあたりの時期がしんどかったです。それまでは、順調に仕事を増やすことが出来ていたのですが、この時期にガタっと落ち込んだんです。原因は、行政書士と一般社団法人との二つ活動のバランスが崩れたことでした。このように落ち込んだ原因がわかっていたので、それから既存のお客様に対して、「私は皆さんが日本で暮らしやすいようにお手伝いしたい。」という私の思いや実際に私がやっていることを伝えていったんです。そうすることで、徐々に行政書士の仕事に繋がっていき局面を脱することが出来ました。
少し前にもお話しましたが、長期的にサポートしてく機会を増やすということが今後の大切なテーマの一つです。例えば、在留資格を取得するお手伝いをさせて頂くとその方とは、次の更新まで関わらないことが多いんです。そうではなくて、接点がない間は、外国人を受け入れる企業に対して、職場での外国人との関わり方を研修したり、外国人労働者のキャリアプランを適正に適法に描けるようにアドバイスしたりお手伝いすることで間接的に関わる活動を行っていきます。また、外国人個人に対しては、その時々のライフステージの変化に適した環境を維持できるようにサポートしていきます。このように、外国人の皆様が適正な環境で適法に在留することが出来るように、勤務先の会社の理解、そして地域社会の理解等の環境整備にも積極的に力を入れていこうと考えています。