経営者インタービュー詳細
VOL.49
- 投稿日:2023.5.23
- 編集日:2023.5.26
どんなに小さいと思われる仕事でも大切にするのが私たちの考え方です。
株式会社 キング物流
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代表取締役社長馬場 正博
京都の中央卸売市場から全国の取引先へ野菜と果物の物流を事業にしています。
入社から5年間は専務として、現場と経営について勉強させてもらいました。外から入ってきた人間が社長を継ぐと何か摩擦とかトラブルが起こりそうですが、私の場合は少なかったように感じています。というのも前の会社にいたときから現在の弊社の多くの従業員とは関りがありましたし、専務として5年間という引継ぎには十分な時間をもらえたので比較的円満に事業を継ぐことが出来ました。 |
入社から5年間は専務として、現場と経営について勉強させてもらいました。外から入ってきた人間が社長を継ぐと何か摩擦とかトラブルが起こりそうですが、私の場合は少なかったように感じています。というのも前の会社にいたときから現在の弊社の多くの従業員とは関りがありましたし、専務として5年間という引継ぎには十分な時間をもらえたので比較的円満に事業を継ぐことが出来ました。
これは、コロナ禍が始まる前から、やっていたことなので対策と言えるのか分かりませんが、「どんなに小さいと思われる仕事でも大切にする。」ということですね。これは、大損をしてでも何でも引き受けるという意味ではありません。「単純に安い」や「量に見合わない」という依頼でも無下に断るのではなく、私を含め現場の従業員ともしっかりと相談し判断しようということです。「今回頂けた大きな仕事は、前回引き受けた小さな仕事があったから。」そんな考えのもと日々仕事に取り組んでいます。
幸い、野菜や果物といった日常生活を送る上で必要なものを取り扱う事業をしておりますので、影響はありますが、少ないほうだと言えると思います。
コロナ禍になる前は、それぞれと食事に行ったりしてコミュニケーションを取っていました。しかし、コロナ禍になってからは、飲みに行くこと自体が難しくなったのでコミュニケーションの取り方が本当に難しくなりました。特に夜の時間帯に働いてくれている従業員とのコミュニケーションが取れていません。ここについては、本当に申し訳なく思っています。
影響については、市場内で働く人間全員が大なり小なり感じていると思います。よく耳にするのは、随分勝手が変わったというようなことですね。今まで市場で働く自分たちがお互いの仕事をやり易いように決めていたルールを、事細かく決めざるを得なくなりました。自分たちが使う市場の建て替えに対する対応なので仕方ないことなのですが、場合によっては、仕事をするスペースを、市場外に確保せざるを得なくなり今までに無かった出費が発生しているなんていうケースもあります。
コロナ禍になる前に、現在の会社の近くに倉庫を建てました。その倉庫があるのでいつでも事業を拡大する体制は整っています。しかし、このコロナ禍です。今は、タイミングが来たらいつでも動き出せるように万全の準備を整えながら我慢の時期と捉えています。
◇取材後記 |
昨今のコロナ禍の直前に代表取締役に就任された馬場社長。大変な時期に事業を継承されたと思うが、どんなに小さいと思われる仕事でも大切にする。という考えがちょうどこのコロナ禍にフィットしているように思う。このコロナ禍以降、どのような事業展開をされるのだろうか楽しみだ。 |