経営者インタービュー詳細
VOL.53
- 投稿日:2023.5.23
- 編集日:2023.5.23
何事も一生懸命 何事も諦めない 人に任せきる勇気を持つ
炭火焼肉とく
/
代表曾根 督

10代の頃は、実家の「どんたく」というお店を家族でワイワイ楽しみながら運営していました。そして、20歳前から28歳まで京都、滋賀、大阪のホテルの厨房で修業しました。そこでは、200人分のランチバイキングの準備を私一人で行うというような現在の路面の飲食店では中々出来ないような経験をさせていただきました。そして、それから京都市内の路面の飲食店に転職し、28歳から4年間さらに料理や接客等の修行に励み32歳の時に独立し、「炭火焼肉とく」をオープンしました。

何をするにしても、とにかく「一生懸命やる。」ということです。仕事をするときは勿論ですが、遊ぶときも寝るときも、極論さぼる時もです。どんな時でも何をするにしても「一生懸命やる。」ということを大切にしています。また、どんなことでも諦めないということも大切にしています。そして、出来ないことを何とか自分でしようとするのではなくて、出来ないことは出来る人に任せればいいと考えています。しかし、人に任せるときには、任せきる勇気を持つことが大切だと考えています。
最近と言いますか、ここ1年位のテーマというか最も大切にしているのは「笑い」です。「笑い」の持つパワーは本当に計り知れないと感じています。なぜなら、人が悲しんだり怒ったりしている時、一瞬でも心から本当に笑うことが出来ればそんなネガティブな感情は消えてなくなるんです。本当に「笑い」の持つパワーはすごいと思います。そして、何より笑っている人の周りに人は集まるものです。ですから、ここ最近では「笑い」をとても大切にしています。
32歳で独立して、当初「3年以内に3店舗展開する!」という目標を掲げていたのですが、とにかく仕事に一生懸命取り組んだ結果その目標を1年半で達成したんです。そして、それから3年目で4店舗目を出したときに全てが崩壊したんです。私が店舗の運営も経営も全ての事業展開をストイックに追及しすぎた結果、人が離れていき、コアメンバー数人が退職することになってたちまち店が回らなくなりました。こんなことがあってから、店舗の運営等の現場については信頼できるスタッフに任せきって私は現場を離れ経営に専念するようになりました。
社員だからアルバイトだからと区別はしないようにしています。社員だからとかアルバイトだからとかではなくて、自分の立ち位置を考え、お客様からお金をもらっている以上プロとしてパフォーマンスして欲しいと伝えています。そうして、プロとしての自覚を持ち一生懸命仕事に取り組んでいれば、お客様から「ありがとう。」という言葉をいただけると伝えています。また、言うばかりではなくて一生懸命に、そして楽しくし仕事に取り組む姿勢を見せていれば。あれこれ口うるさく指示をしなくとも自然に皆頑張ってくれるものです。
モチベーションを考えるのではなくて、冒頭でもお話しました通りとにかく何をするにしても目の前の事を一生懸命やるようにしています。一生懸命やるようにしていると、おのずと課題が見つかりますし、課題が見つかればその課題をクリアするためにまた一生懸命やる訳です。この繰り返しです。ですが、本気で休む、本気でさぼるということも忘れてはいけないと考えています(笑)。また、独立してからの約13年の間に何度も辞めたいと思ったことがありますが、その度に、「スタッフの皆にまだ良い思いをさせてあげられていない。何としても皆に良い思いをさせてやる!」という思いで自分を奮い立たせてきました。
変な言い方かもしれませんが、昨年からの新型コロナウイルスのお陰で韓国料理店をやることになったんです。8年程前から韓国料理が人気なことは分かっていましたが、様々な事情でオープンさせるには至っていなかったんです。そして、一昨年からのこのコロナ禍においても、京都市内には一気に十数店の韓国料理店が出来て尚且つ全て流行っているんです。「先を越された!」とか「遅かった!」と思ってしまいそうですが、私は、沢山の競合がいれば差別化しやすいと考えているので良かったと思っていますし、何より自分の予想が間違っていなかったことが証明されて嬉しく思っています。そして、この韓国料理店では、私がもう一度現場に立とうと考えています。そして、そのお店を何としても大成功に導き、スタッフの皆に良い思いをさせてあげたいと考えています。